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タクシー業界の逆風と不正計算の激化|毎日新聞
2025-05-06
著者: 花
タクシー業界が直面する厳しい現状
タクシー業界が数々の逆風にさらされており、全国各地で料金上昇が求められる動きが広がっています。新型コロナウイルスの影響で利用客が激減し、特にインバウンド(訪日外国人客)需要が回復しないことが影響しています。この逆風の中で「配車アプリ」の利用が進む一方、業界全体の動きには不安定さが漂っています。なぜ厳しい状況が続いているのでしょうか?
利用客の減少と業界の変化
静岡市の永田信博さん(61)は25年間、県内のタクシー業界で働いています。コロナ禍から2年が経過しても、利用客数は以前の水準には戻らず、多くの運転手が集客に苦労しています。「物価高に悩む年寄りが、昼間の交通時にタクシーをあまり利用しなくなった」と言います。これは業界全体が直面する問題であり、特に高齢者の利用が減少しています。
不安定な収入と人件費の増加
最近、夜の会食も変化が見られ、「多くが1回で終わるようになった」と業界関係者は語ります。このような状況により、経費削減の必要性が一層高まっています。特に人件費の上昇が厳しい状況を背後にあり、今後の収入減少が大きな要因であることは間違いありません。
業界の未来と新たな動き
各地での申請が進んでいる中、2023年9月には初乗り運賃が660円でスタートし、さらに初乗り運賃が上昇する可能性があります。少なくとも1年半の間に2度の値上げが行われる可能性もあり、運転手たちはその影響を強く受けることになるでしょう。
全国各地での料金改正の動向
タクシーの料金上昇申請は全国各地で共通の現象となっています。北陸道、県内各地、新潟、名古屋など15地域で申請があり、今後の展開が注目されます。
しかし、業界関係者の中で人件費の高騰が企業経営を圧迫していく様子が伺え、利用者減少に対してどのように対応していくかが今後の大きな課題です。