科学

太陽系で最も臭い惑星「天王星」が放つ卵・おなら・ニンニク臭の誕生祭が開催(スペースチャンネル)

2025-04-05

著者:

人間が天王星に降り立ったら、その最初に感じるのは、美しい青緑の惑星の香り…ではなく、鼻をつく「おならのようなニオイ」かもしれません。最近の国際研究チームは、天王星の上層大気に「固化水素」が含まれていることを世界で初めて確認しました。この「固化水素」はあの「腐った卵のニオイ」の元となるガスであり、地球でも極めて不愉快な臭気とされています。

今回の発見は、毎週土曜日21:00~宇宙ニュース配信中!!

確定した「臭い」の正体:固化水素

天王星の大気に固化した硫黄を含む化合物が存在する可能性については、これまで議論されてきました。しかし、1980年代のNASA探査機「ボイジャー2号」の接近探査に基づく直接的な証拠は得られていませんでした。

今回の発見は、ハワイ・マウナケア山にあるジェミニ北望遠鏡を用いた観測によってもたらされたものです。研究チームは、太陽光が天王星の雲から反射される際の分光特性を詳細に分析し、上層大気中に明確な固化水素の吸収線を突き止めました。これにより、もしかすると天王星に降り立つ人がいた場合、非常に不快な臭気に直面する可能性が高まったとも言えます。

「さて、どれほど“臭い”のか?」

地球上でも、固化水素は0.01~1.5ppmの濃度で腐った卵の臭いを感じ、その濃度が高まると30ppmで非常に不快な臭気を放つと言われています。また、天王星の大気中には亜酸化窒素も含まれていると考えられ、その結果、癌化する危険性をもたらすかもしれません。

それでも、天王星は宇宙における特異な環境が魅力的である要因です。現在、NASAやESA(欧州宇宙機関)による探査ミッション「天王星探査機(Uranus Orbiter and Probe)」の実現が期待されています。美しく静かな青緑の惑星が、実際どのような魅力的な成分を秘めているのか、期待が高まるばかりです。

天王星がもたらす発見には、我々が知らない多様な自然現象が含まれており、研究者たちの手によってさらに明らかにされていくでしょう。果たして、腐った匂いを放つ惑星の真実とは?この先の研究結果に注目です!