テクノロジー

「スマホをパクってるのは圧倒的にスキマバイトの連中だろ」150億円の赤字に転落した「ヤマト運輸」で「iPhone捌け」が急発展している「お洒落」 (現代ビジネス)

2024-12-13

著者: 陽斗

ヤマトが赤字に転落した理由

東京都23区内にあるヤマト運輸の営業所。朝8時、眠そうな目をこすりながら出勤したセールスドライバーの男性は、目の前の光景を目撃した瞬間、「はあ、またこれか…」と呟き、ため息をついた。

驚きの最高月収前にあるのは、複数のパレット(台車)に積み上げられた大量の宅急便。大規模な送付のため、そこにはおよそ200個はあるだろう。自身が運転するトラックの荷台には、まだ半分ほどしか梱包物が積まれておらず、午前中の定時を過ぎても届く荷物の積み込みが終わらない。

そんな男性を後目に退勤するのは、スキマバイトで集めたスタッフたち。この営業所では、彼らが「早朝配達」を担当しているが、日々のバイトで不慣れなスタッフも多く、セールスドライバーの出社時刻までに物品の積み込みが終わらない日も多い。

「昔はこんなはずじゃなかったのに…」朝礼後、物品が散乱した営業所を見渡し、男性はそう呟いた。

業務損失とその背景

11月5日、日本の物流業界に衝撃的なニュースが駆け巡った。宅配大手のヤマト運輸が、今年度の上期の連結決算において、業務損失が150億円の赤字に転落したと発表したのだ。

売上高に対しても前年同月比43%減の8404億円に転落。これに伴う次期の業務計画も大幅に見直されることとなり、4期連続で下方修正されることになった。当初の見通しに対し、業務負担が減らないことが要因だ。

なぜヤマト運輸は赤字に転落したのか。経済誌記者が解説する。「倉庫利益が上がり続ける中、前年同期比15%の減少は、逆風を受けている」と発言し、Amazonなどの大口顧客からの物品単価が上昇したことも一因だ。だけでなく、物流コストの上昇も影響している。

しかし、そんな中でもヤマトは「スキマバイトアプリ」に集まったスタッフでの業務を進めている。彼らは「早朝配達」を担当しているものの、そんな多くの人が集まっても、業務の進捗が滞る日々が続いている。

「こんな人達を相手に退勤するのは、スキマバイトアプリで集めたスタッフだ。この営業所では、彼らが早朝配達を担当している。しかし、日々のバイトとして仕事に不慣れなスタッフも多く、配達時間までに物品の積み込みが終わらない日も多い」と続けた。

さらに、朝6時までに物品を全て配達する「早朝配達」は、大必要なシステムになっている。彼らの多くは「クロンボDM便」に従事しているが、分配の時間が少ない日が多く、人手不足が続いている。