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「スマホ」を手元に置かないと、仕事の生産性はどう変わるのか?英国の研究者が20名以上で実証

2025-04-03

著者: 蒼太

最近、英国ロンドンに拠点を置くテクノロジー研究者たちが、スマートフォンを手元に置かないことが仕事の生産性や集中力に与える影響を調査した。発表された論文「スマホを遠ざけると人はコンピュータを使って遊ぶ:スマートフォンからの距離がデバイス使用を減少させるが、全体の気を散らす原因やタスクの断片化には影響しない」という内容が注目を浴びている。

この研究では、22名の参加者が5時間にわたり、ナレーション形式のシミュレーションなどに参加。彼らのデバイス使用の振る舞いや生産性の変化を観察した。スマートフォンを手元に置いていた場合、参加者は39分ごとにデバイスを使用していたが、隣の部屋に置くとその頻度は18.5回に減少したという。

興味深いことに、参加者はスマートフォンを遠ざけることで生産性が向上する一方、全体の気が散りやすさやタスクの断片化が減少した形跡は見られなかった。研究者は、デジタル環境が生産性に与える影響の深い相関関係を解明しようとしている。

驚くべき発見として、スマートフォンを手元に置かない状況での参加者の作業時間は、平均して29分から15分に減少したという。これは、タスクに集中できる時間が増えることを意味している。さらに、通常の仕事での作業効率が顕著に改善された一方で、余暇活動に費やす割合は増えたことも報告されている。生産性向上だけでなく、心の健康にも寄与する可能性がある。

この研究は、デジタルテクノロジーが私たちの仕事の質にどのように影響を与えるか、特にスマートフォンなどのデバイスの使用が及ぼす影響についての意味深い考察を提供する。将来的には、職場環境の改善や生産性向上に向けた実践的なアプローチが提案されることだろう。

今後、デバイスを手元に置かないというシンプルな方法が、あなたの仕事の効率にどれほどの違いをもたらすのか、試してみる価値は十分にあるだろう。