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シルクロードの失われた都市、ウズベキスタンの山岳地域で発見される|カラパイア

2024-11-02

著者: 海斗

中東アジア、ウズベキスタン東部の山岳地域で、9世紀から10世紀にかけて栄えたとされるシルクロードの失われた都市が2つ発見された。

ユーレシア大陸を東西に結ぶ全長4600km以上に及ぶ主要な交易路シルクロードは、紀元前から900年余りも使われていたが、平坦な低地の都市を結んでいることから、昔からその重要性が指摘されていた。

しかし実際には標高2000m以上の高地という過酷な環境に大勢の人が住み、都市が機能していたのだ。

シルクロードに存在していた2つの都市は

6世紀から9世紀にかけて繁栄したと考えられ、これらの立地は標高2000m以上の高地で発見されており、特に高い場所に人が住んでいたという。

これより高い場所には人が住んでいない都市が多く、現在、太古の文化や地形に関する研究が進められている。

発見されたこれらの都市は、特にトゥグニルクという街の跡は面積120ヘクタール、人の数は数万人で、当時のサマルカンド(ウズベキスタンの都市)に匹敵する。

このような高地には、トゥエグリクより規模が小さいものの、400基以上の古いイスラムの建築物が存在することがわかっており、研究者の注目が集まっている。

この2つの都市は、8世紀から11世紀にかけて強大なトルコ王朝に支配されていたと考えられており、その時代に繁栄したと推測されます。

標高2000m以上の高所に都市が存在していたことに対し、研究者は驚きを隠せない。

研究を主導したウルサン大学の考古学者、マイケル・フラチは、こう語る。

「歴史書にはこの地域に都市があったと記載されていたが、実際にはそのような高地に都市が存在したとは予想もしていなかった。」

発見は、シルクロード地域の考古学的な知見を深める上で非常に重要だ。特に、環境の変化が進む中で、どのように古代の人々がこのような高地に適応して生活していたのかを理解することは、今日の我々にとっても多くの手がかりを与えてくれるだろう。

今回の発見は、シルクロードの重要性だけでなく、過去の交通路についての真実を再評価する必要性を示唆している。この地域における新たな発見は、過去の文明とそれに伴う文化の交錯を明らかにし、現代における持続可能な社会の構築に向けたヒントを与える可能性がある。