科学

史上最小の銀河か?星が60個しかない「UMa3/U1」とは

2025-05-09

著者: 結衣

銀河か、星団か?謎の天体「UMa3/U1」

天の川銀河の外れ、オオグマ座の方向に発見された「UMa3/U1」。この天体は2024年にUNIONS(青外線、近赤外線、可視光北天サーベイ)によって確認されました。

UMa3/U1については、発見直後から議論が盛んに交わされています。一体なぜ、この天体が「銀河」なのか「星団」なのか、専門家たちの間で意見が分かれるのかは興味深いところです。

まさかの星の数!

一般的に、銀河は数百万から数十億個の星を含むものとされますが、UMa3/U1はわずか60個の星しか持っていないことが判明しました。これにより、非常に特殊な存在であることが示唆されています。

さらに、銀河や星間物質の密度が非常に低いため、UMa3/U1は深刻に希薄な構造を持つ珍しい天体となっています。ピュアな黒色物質(ダークマター)による強い引力を持ちながらも、その孤高で秘めた魅力に多くの天文学者が心を奪われています。

超低密度の銀河!

UMa3/U1は「超微弱矮銀河(Ultra-Faint Dwarf: UFD)」と呼ばれる可能性も示唆されています。UFDは非常に多くの星を持たず、暗い存在であるため、観測するのが難しいのです。

実際、UFDは星の数が少ないため、一般的な銀河とは明らかに異なりますが、UMa3/U1もその類に属すると考えられるのです。この天体は宇宙初期に形成され、多くの最古の星々を含んでいる可能性があります。

UMa3/U1の今後の研究

もしUMa3/U1が「Ursa Major III(オオグマ座III)」としての正式名称を持つなら、更なる研究が期待されます。また、星団としての特性も示唆されているため、今後の観測によってその真実が明らかになっていくでしょう。

現在、このUMa3/U1は天文学者たちの注目を集めており、その存在意義が議論されています。なぜなら、UMa3/U1は星か銀河か、はっきりしない状況にあるからです。そのため、多くの研究者がその解明に挑んでいるのです。

宇宙の神秘は尽きることがなく、UMa3/U1はその一部として新たな探求の対象となっていることでしょう。