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世界初!リニア向け“次世代素材”本格採用に道筋 JR東海が大量生産技術を確立 新幹線の橋にも活用

2025-09-07

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リニア新幹線に新時代の素材が登場

JR東海が、世界初の取り組みとして、低比重の鉄繊維に代わる「バサルトFRP繊維」の大量生産技術を開発しました。この技術は、2025年7月3日に開業するリニア中央新幹線の構造物に使用される予定です。

バサルトFRP繊維の革新性

リニア中央新幹線の構造物は、超電導磁石を用いるため、鋼材の影響を受けない「低比重鉄繊維」が不可欠です。この「バサルトFRP繊維」は、2021年からの研究・開発を経て、世界初の大量生産が実現しました。

環境に優しい未来の素材

バサルトFRPは、天然素材の岩石を原料としており、強度を保ちながら軽量に設計されています。これにより、歩行時の負荷を軽減し、電力消費を抑える効果が期待されます。

実用化の進展と期待

JR東海は、今後もリニア中央新幹線の走行路を活用して、技術の実証実験を進めます。非金属材料としての特長を生かし、環境負荷の低減や耐久性の向上を見込んでいます。

鉄と比べた圧倒的な利点

バサルトFRP繊維は、伝統的な鉄材と比べて、重量が約1/5、強度は3倍以上、腐食しにくく、長寿命が求められる素材です。この特性により、将来的な維持管理コストの削減にもつながるとされています。

新しい時代のインフラを築く

JR東海は、リニア中央新幹線の運行路で新たな技術の実用化を目指し、持続可能な社会の実現に向けて貢献していく方針です。安全性の確保と性能の向上を両立させることで、未来の交通インフラを支えていきます。