健康

食べすぎ、飲みすぎ...「過齢」を避ける懸念をするだけで、認知症の確率は下がる。慎重に!【山田耀史医師】

2025-01-19

著者:

世界最高峰の老年医学科である山田耀史医師が、脳の老化と認知症の進行を遅らせるために「本当に必要なこと」「あまり必要でないこと」を伝えています。

山田耀史氏

米国内科・老年医学専門医。ジョージア州立大学医学部を卒業後、日本全国の総合診療科で働いています。新型コロナ専用病棟などを経て、現在は米国ニューヨークの高齢者医療学科で高齢者診療に従事しています。著書には『最高の老後「死ぬまで元気」を実現する5つのM』や『健康の大疑問』(マガジンズ)など。

認知症のリスクは、あなたのライフスタイルと密接に関係しています。

喫煙、過度の飲酒、過剰なカロリー摂取など、不健康な習慣を持つ人々は、この病気にかかる可能性が高いのです。これらの生活習慣を改善することで、認知症のリスクを大きく減らすことができるかもしれません。特に気をつけるべきは、「過齢」という言葉が示すような習慣の見直しです。

注意が必要です。

「認知症にかからないためには、食事や飲酒に気をつけることが大切だ」といった話が広まると、それが誤解を招くこともあります。実際、例えば「ひと口も食べない」「または全くアルコールを飲まない」というのが健康的であるとは限らず、適度な摂取が重要なのです。

社交的な活動がリスク要因の一つ。

また、近年の研究では、認知症に対するリスク要因のひとつとして、社交的な活動が挙げられています。友人や家族とのつながり、定期的な運動、脳を使うパズルやゲームなどが効果的であるとされています。これらの活動は脳を活性化させ、認知症の予防に寄与する可能性があります。

バランスの良い食生活も。

さらに、ナッツ類や青魚を取り入れたバランスの良い食生活も、認知症予防に良い影響を与えるとされています。オメガ3脂肪酸や抗酸化物質が豊富に含まれているためです。

健康的なライフスタイルがカギ。

意識的に食事や生活習慣を見直し、健康的なライフスタイルを送ることで、認知症のリスクを低減することがつながるかもしれません。運動、食事、社会生活、メンタルヘルスのバランスをとることがカギなのです。