科学

「生後5日の赤ちゃん」でも「社会的に協力しよう」とする存在は見逃せる

2025-07-19

著者: 裕美

赤ちゃんはどこまで「社会」を理解しているのか?

人間が「親切」と「意地悪」を見分けられるようになるのは、いったいいつからなのか?実は、この違いを赤ちゃんが生後数ヶ月から認識し始めていることが、最近の研究で明らかになっています。

赤ちゃんの「親切」への認識

特に、生後3ヶ月から6ヶ月の赤ちゃんは、「平等におもちゃを分ける人」と「自分だけ多く取る人」との間で反応が異なることが観察されています。彼らは親切を示す行動を好む傾向があることがわかりました。

サポートを求める赤ちゃん

生後6ヶ月から10ヶ月にかけて、赤ちゃんたちは「助けてくれるキャラクター」と「邪魔をするキャラクター」の違いをより明確に理解するようになります。このような体験を通じて、「親切な存在」を育む環境が大切であることが示されています。

研究内容の概要

この研究では、イタリアのカタニア大学にある病院(ARNASグリバルディ病院)で生後5日目の赤ちゃんを対象に、赤ちゃんがどのように他者に対する態度や行動を学んでいくのかを追跡しました。研究チームは、赤ちゃんが「親切な行動」と「障害になる行動」を比べることで、どう反応するのかを分析しました。

赤ちゃんの視覚に関する実験

実験では、赤ちゃんは2つの異なるキャラクターの行動を観察し、それに基づいてどちらを好むかを測定しました。「助けてくれるキャラクター」がどのように行動するかに注目したところ、赤ちゃんはそのキャラクターに多くの注意を向けていることがわかりました。

研究の重要性

この研究は、赤ちゃんが「社会的ななりたち」を理解し始めるメカニズムを探るうえで重要です。生まれて間もない赤ちゃんが、周囲の人間関係を学び、社会における協力や親切の概念をどう獲得するのかを示す貴重なデータとなりました。

今後の考察

このような研究を進めることにより、赤ちゃんが社会的であることの重要性を認識するための新たなアプローチが生まれるかもしれません。さらに、社会的スキルは子どもたちの成長において大きな役割を果たすため、ますますの研究が期待されています。