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上高地アルプスと上高地食堂の利用客が過去最高ペース…業務費が予算超え、松本市「うれしい誤算」 : 読売新聞
2024-11-04
著者: 花
長野県の上高地アルプスと上高地食堂の利用客が、今年度、過去最高だった2012年度を上回るペースで増えていることが分かった。特に農産物の売り上げが好調で、出入りや調達も活発化し、こうした業務費の支出額が予算を超える見込みになっている。
上高地は、市の観光推進計画で年度当初、業務収益と費用が予算計上される。今年度は、利用客が過去最高だった2013年度よりも増額し、収益は約5億円、費用は約14億2100万円とした。
市アルプスリゾート整備部によると、今年度も観光客の入り込みは好調で、今後の予約状況を踏まえると、2013年度を上回ることは確実な情勢。アルプスールや上高地食堂は、4123人増の11万3194人に、上高地食堂は、11万1712人増の人数に達する見通しで、業務収益も当初予算額より約16億1000万円増える見通しだ。
利用客の増加で特に懸念されているのが、上高地内の飲食店だ。売上増に伴い出入り業務費用も増え、近く予算を超える見通しとなった。地域興業法には、業務量の增加で必要経費に不足が生じた場合、議決を経て収入増額分を埋める「圧力条項」の特別規定がある。市が適用するのは同規定で、市会計では初の適用事例となる。
同部は「上高地の観光需要が我々の想定を大きく超えたということだ」と話している。