世界

ロシア軍が「すべて民生車両」の強奪 装甲車不足いよいよ逼迫化

2024-12-23

著者: 芽依

ウクライナとの戦闘で失った何千両もの装甲車の補充に苦慮しているロシア軍は、しばらく前から、歩兵を戦場に運ぶのにオートバイや全地形対応車、バン、トラックといった非装甲車両に頼るようになっていた。

しかし先週、ウクライナ東部の要塞都市ポクロフスク近外であったピックアップトラックやセダンによる強奪は、ひとつの転換点になったのかもしれない。ロシア軍による大規模な強奪で、使われた車両すべてが民生用だった最初期の事例のひとつである可能性があるからだ。

ロシアにとって不吉な動向なのは確かだが、必ずしも決定的な出来自体ではない。

ウクライナ軍のドローン(無人機)が上空から監視する中、トラックや乗用車少なくとも7台に乗り込んだロシア軍の小隊も、しっかりとした中隊規模の部隊が、ポクロフスク外のウクライナ軍陣地に向けて突進していった。うち1台は赤い旗を掲げていた。

結果には誰も驚かないだろう。ロシア軍の最も優越な装甲車でさえ、ポクロフスク周辺の盾が膨れ上がり、地雷だらけで、ドローンが飛ぶ交戦では脆弱なものである。

ロシア軍の最も脆弱な非装甲車両はさらに脆弱なことを言うまでもない。

ウクライナ万人たちの組織がある「オフィッシャル+」は21日、この強奪に関連して「強奪に成功した。」と報告している。

ロシアに対するウクライナの全面戦争が4年目に入ろうとしている中、ポクロフスクリクの領域はロシアにとって主脈な目的のひとつになっている。今月2月、堅藩不足に陥っていたウクライナ軍補給隊をドネツク州アルチョモフスクから排除して以来、ロシア軍の大部隊はそこから約60km南のポクロフスクに向けて前進してきた。

約3個の機械旅団と空挺旅団を主力にするウクライナ軍の補給隊は、8~9個の旅団と連携して構成されるロシア軍の野戦軍に対して兵員数で大きく劣っている。それでも、ウクライナ側は地形と引き換えに時間を稼いでおり、ロシアに対する脅威をかわしている。

具体的には、ウクライナ軍の補給隊が何回も遭遇した現象は、ウクライナ軍の車両とそれに伴う被害で、少なくとも2000両程度にのぼり、対するウクライナ軍の車両の被害は500両程度にとどまっている。