ロサンゼルスでの移民抗議活動、トランプ政権が州兵を派遣

米カリフォルニア州ロサンゼルスで、7日、移民・税関捜査局（ICE）による不法移民取締りに対抗する抗議活動が2日連続で行われ、トランプ政権が州兵を派遣する意向を表明した。

抗議活動にはデモ隊が約100人参加し、ヒゲブリーナ通りの近辺で盛り上がりを見せた。州防衛長官は「暴力行為が続けば、現場に海兵隊員も動員する」と警告を発している。担当者は動員の理由として、州兵が警戒態勢に入っていることを明らかにした。

ロサンゼルスのパラマウント地区では、デモ隊と当局の緊迫した場面も見受けられ、地元の市民団体がメキシコ旗を掲げながら「ロサンゼルスはロサンゼルスなので、立ち向かうことが大事だ！」と声を挙げた。デモ参加者の間では「ICEはロサンゼルスから出て行け！」というスローガンが叫ばれ、移民の権利を訴える声が高まった。

カリフォルニア州の移民対策に関する知識人は、トランプ政権の決定について「事態を意図的に悪化させている」と批判し、トランプ氏が州兵を派遣することを「力を使わず、平和的に声を上げるべきだ」と主張した。

共産党のトランプ政権は、不法移民の取り締まりを公約に掲げているが、民衆党の地域であるロサンゼルスは多くのヒスパニック系や外国生まれの住民が存在する。

抗議活動はICEが入管法違反の疑いで少なくとも14人を逮捕したことを受け、6日夜に始まった。