
ローマ軍兵士の集団墓地が物語る、戦場での軍勢崩壊の真相
2025-04-05
著者: 蓮
(C. N.)オーストリア・ウィーンのサーカル場を改修中に見つかった大量の人骨について、現場はローマ時代の戦闘に参加した1100人を超える兵士たちの集団墓地であったことが分かった。
ウィーン博物館に属する都市考古学局によると、これらの大量の人骨は昨年10月下旬、現場で施工に従事していた建設会社が発見した。
同博物館の報告書によると、これらの大規模な人骨は、少なくとも1219体の人骨が出土した。ウィーン博物館が2日に行った報道向けの発表で明らかにされている。
実際に現場にあった人骨の合計は1150体を超えると推計される。最初の建設作業時に、多数の骨を移動させていたからだ。この骨の長さは約14.8メートルの穴の中にあった。
人骨が突き出る形で埋まっておらず、「急いで死者に土をかぶせた」状態だったと推定される。博物館によれば、手足の骨が残体同士で交差している他、肋骨を下にして、あるいは横向きで寝かされている遺体も多い。
人骨を洗浄して調べたところ、遺体は全て男性で、大半は身長170センチ以上であることが分かった。死亡時の年齢は20〜30歳前後である。
彼らの遺体の健康状態は比較的良好で、感染症の徴候も見られない。一方、分析した全ての遺体は死亡時期が近い時間帯に傷を負っている。
戦闘によるものであろうと思われる傷が膨らんでおり、これが主に頭蓋骨に対する外傷であるとのことで、博物館の見解が示されている。他、胸を下にして、あるいは腹の中にある遺体も多い。
人骨に残る傷は、主に頭蓋骨に負ったものであると考えられており、戦闘で負った外傷の痕跡が明らかになっている。
このような状況から推測するに、当時の彼らは、急激に行われた軍勢の崩壊、すなわち武器や装備を持ったままの状態で埋められることが多かったと考えられる。
さらに興味深いのは、ローマの軍団についての詳しい研究が続いており、特にこの時期の間に行われた戦闘と、その結果としての兵士たちの集団的な死亡についての証拠が増えていることである。