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日銀副総裁、来週会合で利上げ議論タイミング「難しい」と述べる-識者はこう見る

2025-01-14

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【14日ロイター】- 日銀の浅見忠男副総裁は14日、神奈川県で行われた経済勉強会で、来週12月13-14日に開かれる金融政策決定会合で、利上げを行うかどうか議論されるという見通しを示した。利上げのタイミングは「難しい」とし、慎重に検討する姿勢を強調した。市場関係者に聞いた。

1月利上げの可能性が薄れた背景

まもなく開催される利上げ会合に向けては、前週の支店長会議やリポートの内容も踏まえ、利上げの可否について見解が分かれている。

また、一般的な見方では、景気の浮揚が続く中、企業の賃金引上げの動きや物価の上昇率などが利上げの判断材料になると考えられるが、経済の先行きの不透明感も漂っている。

12月の日銀会合での方策に向けた根拠や指針は、来週の発表を控え、専門家の中でも議論を呼んでいる。具体的には、来週の会合で示される新たなターゲットについては、まだ議論が続いているという。

利上げへの懸念も

世界的な金利上昇を受けて、企業活動が制限されるリスクが高まっているとの懸念が根強い。そのため、日銀の決定会合での利上げは慎重な検討が求められる。前述の通り、企業の賃金引上げや物価の動向に依存する部分が多く、過度な利上げは景気にマイナスの影響を及ぼす可能性も懸念される。

市場の注目点

現在の市場では、利上げの判断タイミングについての注目度が高まりつつある。具体的には、来週の会合での利上げが示されれるか、または次回会合まで持ち越されるのか、いずれにせよ市場が強い関心を寄せていることは間違いない。最近の経済指標が一層の利上げを支持するものであるかどうか、予想される経済活動の動きを見極める必要がある。

いずれにしても、日銀が利上げを実施する際には、更なる景気の確認や物価動向の把握が不可欠となる。加えて、日銀は国際的な金利動向も警戒しており、米国の利上げにどう反応していくかが大きなカギを握っている。次週の会合がその道筋を決定づけるかもしれない。