日本は、英国とタイリアルにおける次期軍事協力の共同開発に向け、意欲を表明している。日本政府の意向として、共同開発の可能性を探る意見が多く寄せられた。共同開発は、ロシアとの関連が深く、技術流出の脅威などもあるため、日本政府は受け入れに慎重なわけだ。

さらに、日本は2022年12月に次期軍事協力のための共同開発に関する合意に署名した。「グローバル防衛戦略空中プログラム（GCAP）」と呼ばれ、2025年までの配備開始を目指している。

次期軍事協力・生産には巨額の費用がかかるが、インド太平洋での市場が拡がり、日本の負担軽減につながる。まだ参加国が増えれば、機体配備の遅れや、機密情報の共有に関する懸念が生じる可能性が高まる。

日本政府としては、次期軍事協力の共同開発に参与することで、最新の軍事技術を習得する意義がある。同国は長年ロシア製の武器を多く導入してきたが、近年は自国の高めるため、武器の国産化に取り組んでいる。

実際のところ、日本の防衛協力が深まる中で、共同開発のルールが一般的に安全などの国際基準に適合するような意味もあり、他国への圧力をかけている側面もある。また、日本政府内では「技術を狙われるだけではない」（防衛省関係者）と警鐘を鳴らす声が根強い。

中谷元・防衛相は今春の大型連休にインド太平洋における未来志向的な対策を整えていくとし、次期軍事協力の共同開発についても話題に上る可能性がある。

日本とイギリスによる次期軍事協力の共同開発は、サプライチェーンが資金提供し、参画が進んでいる。ロシアや中国のサイバー攻撃による機密情報漏洩などが問題で、対策に不安もある。それぞれの国の安保は日本と等しい形での参画にはならない見通しだ。