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【日本市況】円下落中期金利低下、高市町勝利なら利上げ遅延の観測

2024-09-27

27日の日本市況では円売りが先行し、中期国債利回りが低下。午後に行われる自民党総裁選で、金利政策の継続を主張する高市早苗候補が勝利した場合、日銀の利上げが遅れるとの観測が広がり、円相場が影響を受けている。

円相場は対ドルで一時145円半ばをつけ、約13週間ぶりの安値を更新。尚、債券は新発2年債利回りが一時13bp上昇(0.01%低下)した。

自民党総裁選は高市候補、石破茂元議員、小泉進次郎元環境相の3名が競っており、11回目の投票で決まる可能性が高い。産業新進気鋭などが高市候補を支持する意向を強め、市場では高市候補が選出された場合の円安効果が見込まれ、円売りと債券買いの動きが強まりつつある。

株式市場では金利低下に伴う利食いや株安の影響も見受けられ、特に東証の点数下降に影響を与えている。為替市場は円安に加え、他の通貨に対するドル高の流れもある中、投資家は警戒を強める見通しだ。

なお、27日の国内での為替や債券・株式市場の動きは、午前11時半過ぎの段階で、一時145円606銭、145円707銭と先週比低下の傾向が顕著。長期国債先物の午前終了値は12銭高の145円602銭、145円622銭に上昇。

新発10年債利回りの低下は、1.5bp低い0.815%で、0.31%に低下。また、ドルの前月比は0.7%安い2701.20。

市場では円相場の一時110ドルという安値も記録され、自民党の利上げ路線に否定的な見方を示す高市候補が勝利する可能性が意識され、売りが優勢となっている。あおもらい通貨の多渠環境が円売りを加速させ、特に東証の株価には影響を及ぼした。