
日本の鉄道運賃はコスパ最強?「ビッグマック指標」で比較した結果は…
2025-04-01
著者: 雪
日本の鉄道運賃が持続的に上昇している中、他国と比較すると非常に安価であるというデータが報告されています。交通シンクタンク「交通経済研究所」の副主任研究員、金谷獣代さんが発表した報告書によると、国際的な鉄道運賃水準を調査した結果、日本はG7諸国の中でも最も低い運賃を維持しています。
調査では、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアの主要都市近郊鉄道と、日本のJR東日本の川越線(320円、所要時間18分)を比較しました。
各国の鉄道運賃をドル(150円)換算にして比較すると、最も高いのはアメリカの1693円、次いでイギリスの1296円、ドイツの765円、フランスの407円、イタリアの342円となり、日本は最も安いという結果に。
一方で、日本では物価上昇が続いており、運賃の上昇も懸念される中で、運賃の安さが利用者を呼び込んでいる要因とも言えます。具体的には、日本では毎日の通勤・通学を支える鉄道が多く、そのため需要が高いという背景があります。
さらには、「ビッグマック指標」という経済指標を利用して、様々な国の物価水準を比較する試みも行われています。これは、各国で販売されているビッグマックの価格をもとに、物価を相対的に評価する方法です。
この指標で見ると、日本の鉄道運賃は非常にお得であると考えられています。例えば、アメリカのビッグマックが約5.66ドル(849円)で販売されているのに対し、日本では約3.60ドル(540円)で入手可能です。つまり、日本ではビッグマックを1個買ったお金で、JRの短区間路線に何回も乗れる計算になります。
このように日本の鉄道運賃は、コストパフォーマンスの観点からも非常に優れたものとなっており、利用者の増加にも寄与しているでしょう。今後もこの傾向が続くことが期待されます。日本の鉄道ネットワークの強みと安さを活かして、さらに発展していくことが求められています。そんな中、日本の鉄道運賃がどう変化していくのか、注目が集まっています。