健康
日本における肥満患者、心血管疾患リスク軽減のための減量目標が明らかに!
2024-11-12
著者: 裕美
肥満は、心血管疾患(CVD)の重大なリスク要因であり、その発症リスクを減少させるためには体重の減少が不可欠です。特にBMIが35以上の高肥満患者に関しては、日本全体の1%未満とされ、減量目標値や長期的な予後に関する国内のエビデンスが不足しているという問題があります。生活習慣の改善や指導を行っても、治療に協力的になれない患者も少なくありません。
2024年10月19日から20日にかけて横浜市西区で開催された第45回日本肥満学会・第42回肥満症治療学会で、国立病院機構京都医療センターの主任研究員である山陰一氏は、日本人の肥満患者に関する膨大なデータを用い、肥満患者のCVDリスクを減少させるための理想的な減量目標を発表しました。
彼によれば、CVDリスクを減少させるためには、1年間で7.5%以上、5年間で12.0%以上の減量が必要であることが分かりました。この発表により、多くの医療従事者が肥満治療における具体的な目標を持つことができ、患者自身も明確な指針を得ることができるでしょう。
また、肥満は心血管疾患だけでなく、糖尿病や高血圧など、生活習慣病全般に影響を及ぼすため、早期の対策が求められます。肥満に対する意識を高め、公正な医療の提供に繋げるために、引き続き研究や啓蒙活動が重要です。このような取り組みは、日本の健康寿命を延ばすためにも欠かせません。