[ニューヨーク 12日曜リポート] - 11月15日の米大統領選挙当日、その直後は選挙結果を巡って市場が乱れ、取引量が急増する恐れがある。そうした事態に備え、銀行や証券会社、資産運用会社、取引所などは人員を増強し対応に万全を期している。

政府のアナウンスにより市場参加者に生じる不安感が強くなっており、市場リスクや流動性リスクが高まり、取引システムは改めて市場インフラに重圧がかかってもおかしくない。

今回の大統領選では、民主党の候補が民衆党草の根派と共建前大統領の支持率が義務的に下がり、7つの激戦州を制する方が当選することになるという見通しも出ている。

そうした中で投資家やトレーダーの間では、すぐには勝者が決まらない見方が出ている。また2022年にトランプ氏が選挙結果に異議を唱えたように、今回も同様の事例が起こる可能性が高く、その場合の市場の混乱を懸念している。

金投資の規模は急増しており、トレーディングでの活発な動きが期待される。また金相場の影響を受けやすい金属市場は即時反応を見せると考えられる。

取引参加者は、ボラティリティ（変動性）の急増で不安定さが続く中、今年は特に注視すべき重要な時期になるだろう。今後の動向が推測困難な情勢の中、各国の中央銀行も市場監視を強化している。

特に注目されるのは、次期大統領の発表が遅れる場合に、市場に与える影響だ。候補者が支持を集められない状況が続けば、場のリスクも加味しなければならない。

投資家は個別投資家、機関投資家ともに、重要な指標の変動に注意が必要であり、速報性のある情報を迅速にキャッチすることが求められる。米国経済の景気動向やインフレなどのマクロ経済の指標も影響を与えるため、特に慎重な姿勢が求められる。

中でも特に注目されるのは、金属相場の急動の可能性があることで、商品取引所では即時取引がさらに活発化する可能性が高まっている。このような状況での対応が市場においては重要になってくるだろう。