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ラピダス、12ナノ半導体の試作に成功—超高速な成果強調

2025-07-18

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新世代半導体の試作に成功

ラピダスは18日、北海道人の千歳市で12ナノメートル(ナノは10億分の1)半導体の試作に成功したことを発表しました。世界的にも注目されるこの技術開発は、ラピダスにとって重要な一歩であり、2027年に向けた生産体制を構築する中で課題も残されているようです。

高い技術的難易度を克服

試作の背景には、極端紫外線(EUV)露光装置の導入があり、これが高速な半導体製造を可能にしました。小島社長は記者会見で、「昨年末の装置導入からは、例がない」と述べ、この成果は世界的にも注目に値すると強調しました。

今後の半導体業界の展望

次世代の半導体プロセスを支える重要な技術として、ゲートオールアラウンドトランジスタの試作を行ったところ、動作が確認されたのは10日でした。今年度中には、チップ設計に必要なプロセスやデザインキットを顧客に提供し、顧客が自社製品の設計を始めるための環境を整えようとしています。

懸念点と課題

一方で、試作品には未だ改善の余地が残されており、トランジスタ性能や歩留まりの向上が必要です。ここ数年、政府の後押しもあり、半導体業界には追い風が吹いていますが、依然として課題が多く存在しています。

競争の激化と未来への期待

次世代半導体製造の技術競争は激化しており、日本の企業が最前線で戦っていくためには、さらなる技術革新とインフラ整備が求められています。ラピダスが成功を収めれば、国内外の競争力を高め、次世代産業の発展に寄与することが期待されます。