世界
「全員が犯罪者」と批判・フィリピンのドゥテルテ前大統領 麻薬戦争で6200人超の犠牲者
2024-10-29
著者: 健二
フィリピンのドゥテルテ前大統領は、28日に行われた記者会見で、麻薬戦争により犠牲になった6200人以上の人々に言及し、「多くの人が死んでいるが、全員が犯罪者である」と発言しました。彼は、「国のためにやるべきことをやった」と正当化し、自身の政策への支持を求めました。
この麻薬戦争は、ドゥテルテ政権の初期から展開され、違法薬物の撲滅を目的にしていました。しかし、多くの人権団体や市民からは、正当な手続きなしに多くの命が奪われたとして強い批判の声が上がっています。国際的な人権団体であるヒューマン・ライツ・ウォッチは、この戦争が「法治を無視した暴力である」と非難しました。
ドゥテルテ前大統領は、報道機関に対して「警察官に対して、武装した犯罪者が抵抗すれば、自らの命が危険にさらされることを理解してほしい」と訴えました。この発言に対し、専門家たちは国際法に違反する行為である可能性が高いと警告しています。
現在、この麻薬戦争に関連する調査が国際刑事裁判所(ICC)で行われており、ドゥテルテ前大統領の犯罪責任を問う動きが強まっています。国際社会はこの問題に注目しており、今後の展開が注視されています。
麻薬戦争の影響で多くの市民が犠牲になっている中、フィリピン社会はどう向き合っていくのでしょうか。