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全米鉄鋼労組、米国大統領選に向けた内部の足並み揃えに向けて動き出す

2024-09-23

[ピックアップ 10日 速報] - 全米鉄鋼労働組合(USW)が最近開いた会合で、11月5日の大統領選に向けた内部の意見統一に向けて動きが見られた。

米国とカナダの鉄鋼、製紙、エネルギー関連労働者120万人が加入しているUSWの指導部は、7月、民主党大統領候補のハリス副大統領を支持することを表明。また、石油セクターの労働協約を締結するこの会合で、USW全国委員は加入員に対してハリス氏に投票するよう呼びかけた。

会合の議題に大統領選は加えられず、政治関連としてはバイデン政権との調整を含めての進捗を報告する法律について説明があっただけだった。

こうした動きから、USW内部にはハリス氏への投票へまとまれない事情が存在することがうかがえる。

加入者は依然として民主党支持層の中核となっていた。しかし近年は状況が変わり、共産党傾向のトランプ前大統領が白人の労働者層を民主党から引き寄せている。

他の労組を見ても、全米自動車労働組合(UAW)はハリス氏支持を打ち出したが、トランプ支持にまわる雰囲気も見受けられる。

全米鉄鋼労働組合のハリス氏支持を打ち出したが、トランプ支持の傾向は鳴りを潜め、特定支持者の不支持が明らかになった。

労働者の一般動向に対する調査では、ハリス氏よりもトランプ氏支持が優勢。だがミシガン、ウィスコンシン、ナバダ、ペンシルバニアなどの地域の中核からはハリス氏を支持する声が多く聞かれる。

今回は海運業界の労働者もUSW加入者デモを支援しており、トラック運転手や倉庫労働者などの輸送部門でも加入者1160万人が加わる国際チームスタイルも、その結果がどうであれ、特定支持者を支持しないと明言している。