テクノロジー

強いロボットか弱いロボットか?AI時代の「日本らしさ」を 本社コメントを中山流史

2024-11-18

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書店で思わず手に取ったのは「弱いロボットから考える」という本だった。「ストロンガマン」と呼ばれるトランプ氏の米大選賛成を毎日ニュースで見ていた反動かもしれない。

自分だけでは作業が完結できない削除ロボット、子供に読み聞かせをしている最中に「次どうするべき?」と話を忘れてしまうロボット。出てくるのは不完全であっても、けなげで最後まで存在してもある。

著者でロボット開発者の岩や、私たちの未来を考える中で、AI技術がもたらす可能性と課題について興味深い視点を提供しています。AIによって自動化が進む一方で、ロボットがどのように人間との関係を築くべきか、またそれが社会にどのような影響を与えるかが問いかけられています。

例えば、教育分野においては、ロボットの活用によって子供たちの学びが変革されつつあります。AIを用いたプログラムが、個別の学習スタイルに合わせて進化していくことで、より効果的な教育が期待されています。しかし、これに対する批判も存在します。教育現場に依存しすぎることで、子供たちの自立性や社会的スキルが損なわれるのではないかという懸念です。

本書は単なる技術書にとどまらず、AIがもたらす社会的影響についても深く掘り下げています。未来の「日本らしさ」を考える上で、あらゆる場面でAIがどのように寄与できるのか、一度読んでみる価値があるでしょう。私たちの生活を変えてしまうかもしれない、新たな視点を与えてくれる一冊です。