
「プラスチック容器の使用が心臓病リスクを高める」米研究で明らかに。その理由は?(イメージズヘルス)
2025-04-07
著者: 弘
プラスチック容器に含まれる化学物質が、実はあなたの健康に悪影響を与えているかもしれません。家で毎食手作りしたりしない限り、プラスチック容器に入った食事を取る機会は誰にでも少なからずあります。しかし、新たな研究によると、こうした容器から流出する化学物質が心臓病のリスクを高める可能性があるというのです。
この研究結果は、マイクロプラスチックやプラスチックに含まれる化学物質が心臓の健康に悪影響を及ぼすことを示唆しており、特に内臓脂肪と関連している可能性があります。これまでの研究では、プラスチック容器から食事をとることが心不全のリスクを高めることが示されています。医師たちは過剰に反応する必要はないとしつつも、この発見には無視できない重要な点があると強調しています。たとえば、ティックアウトの習慣や、使用する容器の見直しを行うことが推奨されます。
この研究で明らかになったこと
学術誌『Ecotoxicology and Environmental Safety』に掲載されたこの研究では、2つの調査が実施されています。1つ目は、研究者たちが3,000人以上の人々にプラスチックへの曝露と心臓病の有無について調査したもので、プラスチック容器から食事をとっていることが心臓病を発症するリスクが高まることが明らかになりました。心不全は体の必要による血液を送れなくなる慢性的な疾患です。実際、研究者たちは、プラスチック製のティックアウト容器に曝露される頻度が高いほど、心不全を発症するリスクが13%高くなることがわかったと報告しています。
2つ目の調査では、マイクロプラスチックを使った実験が行われました。研究者たちは、プラスチック製のティックアウト容器に浸水したお湯を注ぎ、1分、5分、15分と時間を区切ってからプラスチックから化学物質を流出させ、そのお湯を3ヶ月にわたってマウスに与え続けたのです。研究期間終了後、マウスの血液や内臓に変化が見られたことから、マイクロプラスチックが心臓に「悪影響」を及ぼす可能性があることが確認されました。その影響は、特に長期的なプラスチック曝露によって強まることが考えられています。結果的に、心臓病患者の数は年々増加している中、この研究はその原因の一部を示しているかもしれません。研究者たちは、生活様式の見直しやプラスチック製品の使用を減らすことが心臓の健康を守るために重要と呼びかけています。
注意点として、研究者たちはプラスチック製の容器を全て排除する必要はないとしつつも、適切な使用法を心掛けることが健康を守る上で重要であると述べています。