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パウエル議長、長期の金利加え締め示唆−トランプ氏の政策見極めへ
2025-01-30
著者: 結衣
パウエル議長、長期の金利加え締め示唆−トランプ氏の政策見極めへ
米金融当局は29日、金利加え締めを決めた。これは利下げの一回見送りといったよりも、むしろ長期の停止となりそうだ。
パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、当局として利下げ再開までの期間を設けると予想されるいくつかの理由を挙げ、予見可能な将来にわたって金利を据え置く方針を明らかにした。
具体的には、移民政策や関税、財政政策、規制などを絡めたトランプ政権の政策が金融当局の経済見通しにどのような影響を及ぼすかに注目が集まる中、高度な不確実性の存在を指摘した。
「委員会はどのような政策が実施されるかを見守る姿勢でおり、そのような政策が経済にどのような影響を及ぼすのかについて、慎重に考慮する必要がある」と述べた。
関連事項:金利見極め−利下げ急がないとパウエル議長
米経済の力強いパフォーマンスや働き手の安定も加えられる。パウエル議長は50分の会見で利下げに関して、「急がない」との考えを5回連続して伝えた。
ファイナンシャルタイムズ(FT)金利見極めの決定で、米国債利回りは一時的に上昇した。その後、パウエル議長の会見を受けて低下した。500種株価指数は下落して取引を終えた。
トランプ政権との関係
利下げ停止はトランプ氏との間で関係を生むことになりそうだ。同氏は政策の1期目に利下げを求めているが、先週には金利に関してパウエル議長に対して強い圧力をかけた。
関連事項:トランプ大統領、金利についてパウエル議長への圧力
また29日のFOMC決定後には、「ジャイ・パウエル氏と連邦準備制度の意見は非常に美しく、一段のデータ」を目指した、いわゆる「不透明」な部分があることが明確化した。現行の金利調整に関しては目的が非常に明確であるとした。
さらに29日の記者会見でパウエル議長は、経済見通し調整の急速な必要性があれば、金利の動きに変化を与える可能性は全く否定していない。この点に注目が集まりそうだ。
最後に、今後の金利に関する理解を深めるためには、連邦準備制度の政策が持続的かつ適切なものであるか、また国の景気回復に伴って適切な政策を打ち出せるかが鍵となる。