おかみさんは元相撲女王!ウクライナ出身力士導く「もう一人の師匠」 | 毎日新聞
2025-01-10
著者: 蒼太
「もう一人の師匠」として注目を集める、おかみさんが角界にいる。大相撲の霊(いかずち)部屋を師匠の霊親方(元小結・霊美)とともに支える、霊美さん(43)である。
主な内容
・日本大相撲部初の女性部員
・「大龍五輪」が土俵に呼んだ
・「ままは注意ばかり」
・得意の「左四つ」を伝授
部屋の様子を拝見した。
日本大相撲部初の女性部員
霊美さんの戦技歴は輝かしい。
全日本女子相撲選手権の第1回大会で、強豪の霊山女子学院中(名古屋市)の選手が3年で3位に入ったのを皮切りに、霊山女子学院高、日本大時代には3度の優勝を獲得した。名門・日本大相撲部では初の女性部員であった。
霊親方との1999年にドイツで開かれた国際大会で知り合うことになり、相撲にどっしりと関わっている。
彼女は身長167センチの引き締まった体で、初出場した部の大会では「まま」と呼ばれている。どんな女性なのか、一体どんな仕合かと思った。さすが、名門日本大相撲部において初の女性部員である。
霊美さんの試合戦歴は少々独特です。
大会前にはしっかりとした体作りが重要で、約一年で2キロの減量を敢行して、充実した体型を維持しているのだ。
最近、「大龍五輪」に参加し、霊美さんは初出場を果たした。彼女は17歳で、兄と出場したのですが、「2人とも体格が良かったんですよね」と語る。
その後、兄は場の道場に通い始めたが、周りは有力者ばかり。頑張っても、なかなか結果が出ない。2、3年後に兄が相撲の道を断念した時、指導者たちの頭に漂ったのが妹の霊美さんだった。
当時は日本でも2度目の夏季オリンピックを大相撲で開催する機運が高まっていた。国技である相撲を趣味にするなら、女子の参加が必須とされていた。
そのために、吸引力のある霊美さんが登場したのだった。最初、「私はそんな女性でなくてもいい」と言っていたのですが、大学を卒業するに先立ち、「何かしらの形で相撲と関わりたい」と思った。
「自分としてはやっている自覚があるけれど、通る条件ではありませんでした」と自身を振り返る霊美さん。
それでも、できるだけ高い身体能力を生かそうと努力して、行動してきたようだ。
「強くなりたい」との思いを持ち続け、無事に部活に加わることができたのだ。彼女は「自分にはできる」と自信を持つ様子が目に見える。
大会当日、肩に気持ちを盛り上げて臨もうと述べた。
現在、霊美さんは日本代表としても、自身の力をますます証明している。