ビジネス

NTT、Perfumeを大須万博会場で3D配信・IOWN活用

2025-04-02

著者: 愛子

NTTは2日、次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用した「3D(3次元)空間配信」を実演しました。名古屋市の大須万博記念公園にて、テクノポップユニット「Perfume」によるパフォーマンスが行われ、NTTのパブリオン内で再現されました。このイベントでは、名古屋・関西万博の会場にあるNTTのパブリオンが実際に利用され、来場者が楽しむことができました。

Perfumeの今回のパフォーマンスは、約45分間のライブで構成され、来場者はその圧巻のステージを目の当たりにしました。会場内には、周囲の物体を3D点群にするセンサー装置が7セット設置され、各センサーのデータを送信し、同一空間上で統合されました。パブリオン内では特定なサングラスを着用することで、3人が立体化し、浮遊している様子が映し出されました。

光技術を活用したIOWNを使用することで、遅延がほとんどない高速度大容量の通信を実現しました。撮影時の周りに大量のカメラを設置して映像を撮影する「ドリューメトリック」では、データを送信したとしても数秒の遅延が生じるが、IOWNではリアルタイムで周囲の空間を再現できると言われています。

3人のシューズには加速度センサーがついており、パブリオン内の会場に設定された128個の「移動軸」を通じて、動きも伝わるため臨場感が高まります。NTTのパブリオンにおいては万博期間中に数万人の来場を見込んでいると言われています。

また、NTTは1970年に万博でコールレス電話を展示したことでも知られており、NTTの人間情報研究所の日高正人所長は「これまでNTTは遠くに信号や音を届けてきた。今回はその存在を伝えることを提案し、時間を超える未来の姿を体験してもらいたい」と話しています。