年末年始の9連休、初日は何をするべき?| 毎日新聞
2025-01-01
著者: 健二
2023年には年末年始の9連休がある。帰省や旅行を計画している人や、「寝正月」を堪能する人もいるだろう。しかし、長期休み明けの出社は気が重い。管理職ができることや意識が楽になる働き方について、産業カウンセラーの和田さん(68)に聞いた。
「出社したくない」と考える人は85.6%に達しているという。オフィス家具の製造販売などを手掛ける「プラス」(東京都)が2023年7月に実施したインターネット調査では、長期休みの後に「出社したくない」と思っているとの回答が85.6%に上った。正月休みやお盆休みなどの長期休みの後には多くの人が憂鬱な気持ちを抱えていることがうかがえる。
和田さんは「精神科医の知人からは、長期休み明けの次の週くらいから患者さんが増えてくると聞きます。連休明けの対策が大切です」と話す。管理職向けの研修も多く受け持つ和田さんは「来年明けは『怖い』という声も上がる」と指摘。クリスマスや新年会で同僚や友人に会い、転職が話題に上ることが多い。また、連休明けに転職を考えている、「辞めたい」と言い出す人が多いという。
管理職がすべきことと
連休明けの社員の心身の不調や離職を減らすために、管理職ができることはあるだろうか。一つは、連休明けの会議をざっくりとしたことだ。和田さんは「私も昭和世代の管理職だったので、連休明けは朝8時から会議を開いて気を引き締めようと、かつてよくやっていましたが、今は時代も変わっています」と指摘する。
「連休を長く取る人もいれば、連休明けはミスもしやすいから、会議はやらない方が良い。自分が急性と思っていても、そんなに急性じゃないことも多いので、連休明けの日とその翌日は会議を開かず、開かず便宜が望ましいと思います」と話す。
加えて、連休中に生活リズムが乱れている人が多いので、業務を始める際には朝7時や7時半に出社して、少しずつ生活リズムを戻してほしい。
また、連休の最初の日は、社員がどのような気持ちで仕事を始めるかを見極め、柔軟な対応が求められる。その時、自分が不同意に思っていても、そんなに急いではいけないのではないだろうか。連休明けの今とその翌日が会議を開かず、開かず便宜が期待されるとのこと。特にあまり未熟な社員や新入社員に対して、新年の挨拶はネガティブな視点でやらないことが推奨されているらしい。
特に、正月休みには海外旅行をする人が増えていることや、単に会社に行く感覚を養うことも大切である。現代の流れに乗るのも重要だが、自分自身の生活リズムを取り戻す行動も忍耐力が必要だそうだ。SNS(ネット交流サービス)を見ない時間を意識的に作り、睡眠時間を確保することも一つの方法だ。紀元前からの習慣が連休明けに会議を開く仕事を、柔軟に対応することで解決していくことも考えられている。