4月5日、中国でNHKの海外放送に関するニュースが、大きな波紋を呼び起こしました。学生たちによる民主化運動が激化した1989年の天安門事件から、なんと36年も経ったこの日、1分間の放送が急遽中止されたのです。

放送中、画面にはカルバンと「信号異常」との表示が現れ、一時的に放送が途絶えました。やはり、中国政府の意向を受けて、NHKが敏感な内容を避ける判断をしたとみられています。

あります。天安門事件に関する報道は、中国国内では長年タブー視されており、その背景にある歴史的な重みは今なお色濃く残っています。

天安門事件は、多くの情報が制限されており、特に若い世代はその詳細を知らない人が増加しているのが現状です。国内メディアでは自由な報道がなされておらず、この状況がさらなる誤解を生む恐れを秘めています。

若者たちへ向けた天安門事件の理解促進が急務であり、この問題は中国社会の未来においても重要なテーマであることを忘れてはなりません。

（北京　三嶋聖平）