健康
内因性ヘルペスウイルス6Bは自己免疫疾患リスク因子である - リウマチと免疫疾患やCOVID
2025-01-09
著者: 芽依
大谷大学医学系研究科の消藤教授(疫学/耳鼻咽喉科学・頭頸部外科学/生命医学研究科生死亡医学研究センター システム疫学チーム 客員研究員)、岩田従教授(疫学/東京大学医学系研究科疫学情報学 客員研究員)らの共同研究グループは、SLE(全身性エリテマトーデス)という自己免疫疾患とHHV-6B(内因性ヘルペスウイルス6B)の関連を調査した。この研究では、5つの自己免疫疾患、特にCOVID-19とそれに伴う内因性HHV-6の関係進行を解明した。
その結果、内因性HHV-6BがSLEの発症や重症化に大きな影響を及ぼす可能性が示された。さらに、内因性HHV-6B感染者では特有の免疫応答が惹起されることが明らかになった。この研究により、特にSLE患者において、HHV-6Bの存在が自己免疫反応を促進している可能性が高いとされる。
また、内因性HHV-6B陽性のSLE患者では、特異な免疫反応が引き起こされることが示され、これにより自身の免疫系が誤って自己の細胞を攻撃する原因となることが明確になった。本研究の成果は、内因性ウイルスが自己免疫疾患の進行や抑制において中心的な役割を果たす可能性を示唆している。
これらの結果は、将来的に自己免疫疾患の予防や療法における新しいアプローチをサポートするものであり、COVID-19による影響も考慮に入れた新しい治療戦略の開発が期待される。