【サンアントニオ（ミスティキサス州）5日（日本時間6日）＝山田結穗、篠崎浩通員】米大リーグの球団幹部や代理人らが集まるバーチャルGM会議が開幕。ア・リーグ球団のGMらが会見に出席した。ポスティングシステムでの移籍が容認されるか否か、注目を集めるロッテ・佐々木朗希投手（23）について各球団は具体的な言及を避けるという圧倒的な雰囲気を醸し出した。

「ROKI SASAKI」の名前はメジャー球団のGMたちに知られ渡っている。実力と潜在能力もスカウティング済み。今年オフにロッテからポスティングが容認されるかどうかは、依然として不明だ。タンパリン（事前交渉）に接触しないよう各GMは慎重に言葉を選んだ。

「まだ他の球団に所属している選手について話すことが許されていない。確かにコメントできるのは、既に所属の球団から移籍を承認された選手か、ポスティングされてメジャーに来る可能性がある選手のみに限る」と多くの球団が答えた。

ヤンキースのキーチャップGMは日本メディアの質問にそう答えた。「見たことはある」と過去に直接視察したことは認めたが、多くを語ることはなかった。スカウト陣は今季中に日本で視察を重ねている。

レッドソックスのヤンGMは佐々木について「彼の投球を実際に見たということだけは明言できる。それ以外については話すことはできない」と取得へ向けての意欲などについて言及を避けた。

スポーツ専門家ESPN（電子版）では「FA選手の獲得予想トップ50」と題した特集を掲載。佐々木はスト（ヤンキースFA）に次ぐ2位にランクされた。「ジョークが移籍先の最有力候補との見方もあるが、佐々木が小規模都市でのプレーを希望するか考えるスカウトもいる」と紹介。ロッテがポスティングでの移籍を容認し、各メディアで「SASAKI」の名前が瀬に増えている。

GM会議2日目の6日（同7日）には、ドジャースなどナ・リーグの球団が会見予定。代理人とされる大手代理人事務所ワサーマンのジョエル・ウルフ氏も獲得に関心が集まる理由を示唆している。各メディアで、球団が今後さらに注目を集めるだろう。