ミサイル推進材の原料積載船、中国からイランへ航行中!英F4の最新動向とは?
2025-01-23
著者: 桜
[ワシントン12日リター] - ミサイル推進材の原料を積んだイランの貨物船2隻が、今後数週間のうちに中国からイランに向けて航行することが、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)からの情報として報じられた。
この2隻はすでに米国の制裁下にあり、報じられた取引に関する中国企業はイランの兵器開発訓練を目的とした米国の禁輸措置の対象となる可能性がある。これらの船はミサイルの固体推進材の主要原料である過酸化物質アモニウムの生産に使われる過酸化物質ナトリウムを110トン以上運ぶと見られている。
過酸化物質アモニウムは、自主的に核兵器的拡散防止を目指す国家機関であるミサイル技術輸出管理レジームに基づいて規制されている化学物質の一つである。
また、これにより運搬される過酸化物質ナトリウムでは、イランの中距離ミサイル12型発分の推進材を作るのに十分な量の過酸化物質アモニウムの生産が可能とされている。この過酸化物質ナトリウムは、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRGC)」により制御されるとされている。
FTによると、中国当局がこれらの物資の輸送に関して把握しているかどうかは不明であるが、報道では、過酸化物質ナトリウムの存在がもっと重要な影響をもたらす可能性があると警告されている。
米国は、イランのミサイルプログラムを警戒しており、国際的な圧力を受けた結果、これらの取引が行われているかどうかを注意深く観察している。国連の報告書によると、イランは最近、自国のミサイル技術を強化するために、多くの国からの支援を受けているとされ、その中にはロシアや北朝鮮も含まれている可能性が示唆されている。
高まる緊張と共に、イランがミサイル技術を向上させることに成功すれば、地域の安全保障に大きな影響を与える可能性があると懸念されている。国際社会は、イランの核及びミサイル開発に対して、より厳しい制裁を検討する必要があるのではないかとも言われている。