
「ミサイルは高い、機関砲は危険…」米軍、ドローン攻撃のために“第3の選択肢”を大量購入どう使う?
2025-09-01
著者: 健二
ミサイルと機関砲の間にある選択肢
アメリカ国防省は2025年8月28日、BAEシステムズと最大で5000発の高精度携行誘導弾システムII(APKWS)の購入契約を合意したことを発表しました。これは、最新のロケット砲によるドローン攻撃に活用される見込みです。
APKWSの特長とは?
このロケット弾は、総額約17兆ドル(約2465兆円)で調達される予定で、主にドローン対策に用いられます。APKWSは、無誘導のハイドラ70ロケット弾にレーザー誘導キットを搭載することにより、精密誘導が可能な兵器に進化しています。これは通常の爆弾よりも低コストかつ高精度で攻撃ができるという利点があります。
APKWSの運用可能なシナリオ
元々、地上攻撃用の誘導兵器ですが、有人機や無人機による空中からの発射により、精密攻撃が可能です。アメリカ陸軍はこれを、イエメンの反政府勢力に対する「フォーシグマ」という無人機の運用で使用しています。赤海、アフガン海、バルカン半島などで共通の兵器として活用される予定です。
APKWSの購買コストと budget options
APKWSの単価はおよそ4万ドル(約580万円)で、同じく出力の高いAIM-120「アムラーム」が1発100万ドル(約1億4450万円)、AIM-9「サイドワインダー」が450万ドル(約7500万円)ということから、費用対効果が非常に優れていることがわかります。
対空中攻撃の新たな選択肢
特にF-15E「ストライクイーグル」に搭載することで、最大で42発の発射が可能となり、今までにない攻撃の機会を確保できます。これにより、従来の兵器よりも高い効果を期待できます。
戦術の革新も期待されるAPKWS
APKWSは、機関砲や対空ミサイルと比較しても、コストパフォーマンスが高く、非常に信頼性のある兵器です。こうした理由から、今後の戦場での使用が期待され、常に新たな技術が導入され続けています。
まとめ
APKWSは、機関砲や高価なミサイルに代わる新たな選択肢となり得る兵器として、今後の戦術に革命をもたらす可能性があります。自爆型ドローンやその他の攻撃手段に対する柔軟性を持つAPKWSの存在は、アメリカ軍にとって大きな戦略的アドバンテージになるでしょう。