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米政府、スペースXやブルーオリジンなど3社に2兆円 機密衛星打ち上げに - 日本経済新聞

2025-04-05

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【ユーストン=大平借蔵】米国防総省は4日、主な民間企業であるスペースXとブルーオリジン、そして新興企業を含む3社に対し、計137億ドル(約2兆円)を支給する契約を結んだと発表した。これは、国家安全保障に関わる高い機密性が求められる人員による商業サターン(打ち上げ機)の打ち上げ事業だ。打ち上げは2029年までに3社で54回にわたり行われる予定だ。

スペースXのバックボーンであるNASAとのパートナーシップにより、特に民間部門の打ち上げ能力が格段に向上することが期待されている。この契約は、国家が安全性を保ちつつ、技術革新を進め、多くの打ち上げ機能を外部に委託する新たな手法を示している。

また、この新契約には、深宇宙や商業宇宙旅行分野にも大きな影響を与え、今後の宇宙産業のさらなる発展が期待されている。スペースXやブルーオリジンは、民間航空宇宙産業を活性化させ、さらなる投資を呼び込む要素となるだろう。

さらに、スペースXは24年には100回以上のロケット打ち上げを計画しており、世界中のロケット打ち上げ市場でのシェアを拡大する見込みだ。マスク氏は、今後も宇宙産業の進化に向けた新たな施策を打ち出すことで、米国政府圧力に応えつつ、次世代のインフラを構築していく考えを示している。これにより、宇宙産業全体の進化と成長が促進されることが期待されている。