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米連邦準備理事会は「慎重に」、インフレ再燃の可能性も=ボウマン理事

2024-09-25

[ワシントン12日 Reuters] - 米連邦準備理事会(FRB)のボウマン理事は12日、インフレの懸念が再燃していると述べ、そのために利下げを進める必要があるとの見解を示した。

ボウマン理事は、年内に利下げを決定する可能性があるとの観測を示し、現在の経済指標が背景にあると強調した。特に、インフレ率は依然として目標の2%を上回っており、FRBは引き続き慎重にモニタリングする必要があると語った。

加えて、来年度の経済見通しについても言及し、持続的なインフレの影響やワームインフレ(賃金の上昇にともなうインフレ)、資源供給の脆弱性など、いくつかのリスク要因が存在することを明らかにした。

ボウマン理事は、「私たちはまだ不安定な状況にある」とし、「短期的には刺激が必要かもしれないが、長期的には経済基盤をしっかりと築くことが重要だ」と訴えた。

現在、インフレ率は過去数か月間でやや改善が見られるものの、依然としてFRBの目標に達していない。特に、食料品やエネルギー価格が大きく変動しているため、消費者物価にさらなる影響を及ぼす可能性がある。

一方、FRBの次回の利上げ会議は来年を予定しており、ボウマン理事はその時点で経済全体の状況をさらに詳しく評価する意向を示した。この会議では、必要に応じてさらなる対策が取られる可能性が高い。

ボウマン理事の発言は、インフレ対策に対して市民からの期待も大きい中で、FRBが無理のない方針を掲げることが求められる状況であることを示唆している。今後の動向が注目される。