ビジネス

米国株式市場の下落、年末に向けた利益確保の動き

2024-12-27

著者: 芽依

【ニューヨーク 17日 時事】- 米国株式市場は主要3指標が揃って下落し、取引を終えた。今週の取引で市場を牽引したハイテク株やグロース株が幅広く売りに押されている。

S&P500種(.SPX)は11セッション全てで下落しており、一般消費財(.SPLRCD)、情報技術(.SPLRCT)、通信サービス(.SPLRCL)の下落が目立っている。それでも、週間では3指標とも上昇を記録している。

グレインマーケットの投資戦略担当バイスプレジデントは、「市場は全般的に利益確定の動きが強まり、強気相場が2年以上続いているため、新年を前に利益を確保しようとしている者が多い」と指摘。「強気相場が2022年以降続いているため、年末に向けて利益を確保し、ポートフォリオを調整する人がいても驚くことはない」と述べた。

米株はこの日も高水準で推移。利益確定の上昇が貸出コストの上昇に伴っていることなどから、超大型株(マグニファイセントセブン)が売り圧力を受けた。

電気自動車(EV)大手テスラ(TSLA.O)が5%安で、12日連続で下落した。エヌビディア(NVDA.O)、アマゾン(AMZN.O)、マイクロソフト(MSFT.O)いずれも1.5%超下落した。

その他の銘柄では、在宅医療やホスピスケアを手掛ける米医療サービス会社アメディシス(AMED.O)が14.17%高。医療保険最大手ユナイテッドヘルス(UNH.N)との合併取引完了の見込みが資材視されている。

クリスマス商戦を控えた今週の取引量は過去6か月の平均を下回った。市場では11月11日に発表予定の12月の雇用統計に注目が集まる。