【ニューヨーク＝小林泰裕】10月7日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価（30種）は一時、先週末の終値から1200ドル超下落した。トランプ政権の関税政策に関連する中国との貿易摩擦が激化し、米国景気が悪化するとの懸念が広がっている。

午前9時半（日本時間7日午後11時半）の取引開始後、アメリカの主要企業の株価は急落し、特にテクノロジー株が大きく影響を受けた。投資家たちは、中国との貿易戦争が長期化することを警戒し、株式からの資金引き揚げが加速した。

トランプ大統領は、貿易交渉の失敗を受け、自国の経済にとって悪影響が出る可能性があると警告しており、その影響はすでに現れている。市場では、今後の利下げ予想も低下し、投資家の不安は高まっている。　一方で、過去5年間で最も低い下落幅を記録した日もあり、この波乱の相場が果たしてどこまで続くのか、懸念の声が高まっている。

特に注目されるのは、ダウ平均が前日比で16%以上の下落を記録した場合、米国経済の健康状態に疑念の目が向けられるという点だ。投資専門家たちは、今後数週間、経済指標に注目し、投資戦略を練り直す必要があると警告している。

果たして、米国株はこの下落局面から立ち直ることができるのか。市場の動向に目が離せない。