[12日 ロイター] - 米国の石油・ガス業界団体「米国石油協会（API）」は12日、トランプ次期大統領に対し、気候変動対策を目指したバイデン政権の政策の中で多くの強硬姿勢の緩和を要求した。現在の政策の対応が、高齢者の選挙後の影響を与えていると指摘。

デジタルで公開された政策要望文書では、自動車業界を電動自動車（EV）生産を見据えた自動車排出ガス基準の厳格化、液化天然ガス設備の誘致、排出削減目標を定めた会合での合意などを求めていた。

トランプ大統領は選挙期間中、石油・ガス業界の受け入れに関する規制を緩和することで合意し、ガス供給者が示す数十の環境規制の緩和を求めていた。

APIのマイク・サマーズCEOは記者団との電話会見で「先週の選挙結果を見ると、エネルギーが投票行動に影響を与えたことは明らかだ」と指摘。政府による規制や政策が十分でない場合、エネルギー問題に関する基本的なアプローチを求めている。

一方、この数日前には米石油巨大企業エクソンモービル(XOM.N)が、デモから新たな脱炭素目標と体制の整備に取り組むと発表。米国は温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から離脱することはないと強調した。トランプ氏は脱退を公約に掲げたことが影響している。

サマーズはウッズ氏のコメントについて、「APIは排出を減らすことと世界のエネルギー需要を満たすことの両立を目指している」と答えた。"米国が脱炭素化にどれだけ取り組むかが鍵になる"と発言した。

今後の動きにより、米国のエネルギー政策や気候変動対策に影響を与える可能性があるため、注目が集まっている。さらに、これらの政策が影響を受ける背景には、将来のエネルギー供給の不安定さや国際的な環境意識の高まりがある。これに対して、アメリカのエネルギー政策がどのように変わっていくのか、そしてそれが世界に与える影響についても関心が寄せられている。