米国、貿易戦争の影響を受けながら関税対策を発表

2025-04-04

著者: 結衣

[ワシントン/オタワ 13日 Reuters] - トランプ政権は、特に中国との貿易関係に関連した新たな関税措置を発表し、国際貿易の波乱に警鐘を鳴らしました。米国内で様々な商品が高騰し、上昇した価格が消費者に影響を及ぼす中、世界貿易の不確実性はますます増大しています。

米国は、12日に発表した相互関税について、過去110年余りで最も高い貿易警告に相当するとされており、全体の輸入品に1割の基本税率を課す計画です。国・地域別に税率を引き上げるための取り組みも行い、米消費者に対する圧迫感が高まる可能性があります。

カナダのカーニー総裁は、米国に対して最新の関税対策を直接見直すよう求めており、トランプ大統領の保護主義的な動きは世界貿易に「悲劇」をもたらすと指摘しています。加えて、米国がこの政策を維持することによって、他国との貿易協力の削減が懸念されています。

中国政府は、米国に最新の関税対策を撤回するよう要求しており、関税合意の失敗と中国経済を揺さぶる影響に言及しました。欧州連合(EU)も米国との関係に影響を受けており、貿易戦争がどのように進行するのか注視しています。

トランプ政権は、世界の供給網を根本から揺るがす貿易の影響について警告し、企業が日本や韓国、インドに対して進出を目指すことで、貿易戦争の影響を回避しようとする動きが高まっていることを示唆しています。

さらに、国際市場は不安定な状況にあり、投資家たちは米国の政策変動を受け警戒しています。特に、アジア市場では、韓国や日本に対する影響が強まる可能性があります。

トランプ政権はこれまでの動きで、米国の製造業を守るために大きな転換を図っているとの見方もあり、貿易政策の進捗について引き続き注目が必要です。国際的な供給網の再編成は避けられず、今後の動向に注目が集まります。