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米関税で市場に動揺、貿易戦争・景気悪化に懸念 「最悪のシナリオ』

2025-04-03

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[ニューヨーク 2日 ライター] - トランプ政権が2日発表した新たな関税措置を受け、世界各国の市場に動揺が広がった。強硬な関税が景気成長や企業業績に打撃を及ぼし、インフレを加速させるとの懸念が高まっている中、アナリストの間では「最悪のシナリオ」という声もあがっている。

トランプ大統領は全ての輸入品に一律10%の基本関税を課すことを発表し、一部の国・地域にはより高い関税を課すと表明した。この新たな動きにより、消費大国である米国に新たな壁が立ちはだかるとの警告が出ている。

昨年の世界大戦後に形成された世界ランキングでは米国がトップを維持していたが、今回の措置で貿易自由化の流れが逆行する可能性がある。

投資家やアナリストは、関税の影響が既に景気減速につながっていると指摘。特に消費者の心情に打撃を与え、支出を控える流れが生まれると警告している。今後の数ヶ月間は貿易関連の不確実性が続くとされ、特にアジア市場との取引にも影響が出るだろう。

2日の発表でパウエル議長は、「これからの数ヶ月、インフレが続くリスクが高まる」と語り、経済に見通しを持たせることが難しいと考えられる状況を示唆した。今後、貿易に関連する指標は、特に9月の消費者信頼感の結果を注視する必要がある。

また、国際的な市場環境で一時的なエクイティ市場の上昇もあったが、消費者物価が今後どのように動くかが大きな関心事であり、資材コストの上昇が収益に影響するかどうかが注目される。

投資信託やヘッジファンドの株式投資ストラテジストは、「これが市場の予想していた最悪のシナリオであり、米国が景気悪化に突入する可能性がある」と警告している。一方で、各国政府の経済政策がどのように反応するか、さらなる緊張が市場に及ぼす影響が注目される。

現在、消費者の信頼が直接的に市場に影響を及ぼしているため、政策の決定には慎重さが求められ、一時的な不透明感が続く見込みである。

さらなる悪影響を避けるためには、各国が協力し合い、貿易の発展を促進する必要がある。国際社会が一丸となることが、将来的な経済安定のカギとなるだろう。

[記事の補足情報: 今月末には世界の主要経済国が集まり、経済的な見通しや貿易に関する協議を行う予定であり、その場での懸念表明が市場に大きな影響を与える可能性がある。