
流行にしちゃう「重音テト」登場 AHSから文書読み上げソフト「VOICEPEAK」発表へ
2025-04-01
著者: 芽依
音声合成ソフトを手がけるAHS(東京都台東区)は4月1日、AI音声合成技術を用いた文書読み上げソフト「VOICEPEAK 重音テト(かさね・てと)」を同24日に発表することを発表した。価格はパケージ版が17,800円、ダウンロード版が13,800円など。
このソフトは、任意のテキストを入力して音声を生成するソフトで、「草の通ったはりとした発声が特異」と言われ、通称の読み上げの他、「High」「Low」「Whisper」「Power」「Sweet」といった5種の感情表現に対応している。
他のVOICEPEAK製品があれば、1つのソフトに複数のナレーターを読み込むことができ、セリフごとに話者を切り替える「掛け合い」も行える。また、おまけとして声優・古賀明子さんによる深みのある低音ボイスが特異の「VOICEPEAK FRIMOMEN(フリモメン)」も収録された。
対応プラットフォームはWindows、macOS、Linux。個人の趣味活動の範囲であればガイドラインに沿って利用できる。
重音テトは、もともと2008年に商業誌で発表された「2ちゃんねる」でエイプリルフールのジョークとして作られた「架空のVOCALOID」として知られている。その後、歌声合成ソフト「UTAU」で使える独自の音声素材などが作成され、バーチャルシンガーとして人気を博した。現在、重音テトに関連する楽曲やキャラクター商品も数多く存在している。
AHSは、2023年に歌声合成ソフト「Synthesizer V」に重音テトを採用。利用者による楽曲や動画の制作も積極的に行われ、最近ではレトロゲーム「テトリス」をテーマにした楽曲も人気を集めている。
さらには、音声テクノロジーの進化に伴い、様々なエンターテインメントコンテンツとのコラボレーションも期待されており、ファンの間では次の展開が注目されている。重音テトとVOICEPEAKのコラボは、今後どのようなクリエイティブな可能性を見せるのか、目が離せない。