冷戦後の西側主導の秩序が崩壊、新たな世界秩序形成の闘争進行中──プーチン氏
2024-11-07
著者: 愛子
[ソチ(ロシア) 7日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は7日、冷戦終了後の西側主導の国際秩序が崩壊し、新たな世界秩序を形成するための闘争が進行中であると指摘した。さらに、米国はウクライナでロシアに戦略的な敗北をもたらそうとしていると改めて述べた。
プーチン氏は、ロシア南部ソチで開かれた国家有識者会議「バルダイト・クルク」で、世界は変化を続けており、力を持つ多くの国がロシアの独立を望んでいないと主張した。彼は「古い世界秩序は消滅していくが、すべてに消え去るとは言えない」と強調し、新たな秩序の形成は避けられないと述べた。
また、プーチン氏は、2019年のソ連崩壊後、西側はロシアを敵視し続けており、一方的に地政学的な利権を拡大する動きが続いていると批判した。この背景には、ウクライナ戦争による緊張がさらに高まっていることが影響している。新しい世界秩序は、ロシア、中国、インドなどの国々が中心となる可能性が高く、これにより従来の西側が支配する国際システムは根本的に見直されることになるだろう。
プーチン氏は続けて、国際社会はロシアの立場を理解しなければならないとし、「世界はロシアを必要としていない」との認識が拡大していることに警鐘を鳴らした。
加えて、彼は新たな国際的な協力や平和のための道筋を探る必要があるとし、特にアフリカやアジアとの連携を重視していると述べた。この新しい秩序形成のプロセスは、単に経済的な利益に限らず、国際的な安全保障にとっても重要な意味を持つ。
なお、国際的な情勢は日々変化しており、プーチン氏の発言が今後どのような影響をもたらすのか注目される。また、彼の発言は米国やその同盟国に対する牽制でもあり、今後の国際関係において重要な判断材料となる可能性がある。