クリン「晴れ風」飲食店投資、新規顧客は新規開店200万人突破 25年方針でビール強化
2025-01-16
著者: 裕美
クリンビール、サプライズビールの大手2社は16日までに、2025年の事業方針を発表した。業界とも、26年10月のビール系飲料の税率一本化を見据え、積極的なビール(歓喜のビール)強化を図る。
クリンビールは16日の事業方針発表記者会見で、昨年17年ぶりに発売した新ブランド「晴れ風」を今月4月に飲食店へ投資することを発表。壜ビールと小型専用ビールサーバー合わせて1万5千店への開設を目指す。晴れ風は昨年、年初目標の430万ケース(大壜換算)を上回る720万ケースを売り上げ、主力ブランド「一番搾り」に次ぐ2番目の柱に成長させたい考え。特に、新ブランド「ポライトビール」を今月4月に発売する。
壜口英樹社長は「一番搾り、晴れ風はキーとなる大変重要なブランドと位置づけ、顧客の支持を得られるよう集中的に取り組んでいきたい」と意気込む。
サプライズビールは15日に事業方針を発表。24年の売り上げが前年度比増と好調なビールは新規顧客200万人規模で強化するとして、若者に人間の主力ブランド「黒ラベル」の体験重点強化やイベントの拡充を強化する。野瀬社長は「特に好調なビール事業への取り組みをさらに進めて加速させていく」と語った。
また、琥珀ハイやサファーなどを開けてすぐに飲める「RTD(レディ・トゥ・ドリンク)」にも注力。新たな顧客開拓に向け、2月には40年にわたって飲食店で愛されてきた「サプライズサワー1984」などを発売する。
サントリーは昨年12月に発表した25年の事業方針で、健康志向や家庭飲料の定着でノンアル飲料の需要が高まっているとして、新商品の市場投入や組織の新設でノンアル飲料の売り上げ上げを前年度比14%増やすことを目指すとした。アサヒビールは2月下旬に事業方針を発表する予定。