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コラム:トリプルレッドの米国と政治基盤脆弱な日本、ドル/円相場の展開を読む=植物大作家

2024-11-19

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【東京 11月18日】 - 日米の国政選挙の結果がああでもなく、こうでもなく出てしまった。日本の議会選挙では自民党と公明党の連立与党が議席を減らしながらも、その後に行われた議院本会議での首相指名選挙を通じて発足した第2次石破内閣は「少数与党」といえる脆弱(ぜいじゃく)な政治基盤で船出した。

一方、米国の大統領選挙は「史上まれに見る接戦」と言われる中、共和党のトランプ候補が圧勝し、同時に行われた党大会選挙でも共和党が上位を独占するという形で議席を増加させた。来年1月に発足する第2次トランプ政権による大規模な政策変更への期待が高まりつつある。

そのような中、日本政府が抱える財政リスクは、今後のドル/円相場における影響を考える上で重要な要素となる。財政政策の適正化に向けた日本政府の努力が期待される一方で、国民の生活レベルに直結する財政難の解決はなお遠いとされている。

今後のドル/円相場について考察すると、米国のトランプ政権が持つ超積極的な経済政策が円安を促進する可能性があり、特に円とドルの金利差はますます広がる見通しで、内外でのインフレ懸念が高まる中で、円安が進行するのではないかと憶測される。

それによって、円の信頼性がさらなる低下を招いた場合、日本の財政が崩壊の危機にさらされることも想定され、国民生活への影響は計り知れない。

ドル/円相場が急落する事態に直面した場合、日本政府は市場に介入する可能性もあるが、その際にはリスク回避の動きがさらに加速されるだろう。このような政策運営がいかに大きな影響を与えるかは、深刻な国際的要因も含むため、動向を注視する必要がある。

日本においては、時代の変化に伴うビジネス環境の変化と、市場の動向をしっかりと見極めていくことが求められ、果たしてどのような政策が実行されるのか、期待とともに懸念を抱きつつ、今後の展開を見守りたい。