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コラム:東欧各国選挙、極右派の台頭におびえたEUがひとまず安堵感
2025-05-20
著者: 陽斗
【ベルリン 19日 ロイター Breakingviews】 - 東欧ルーマニアとポーランドの有権者が、欧州連合(EU)への結束を強い意志を持って示した。彼らは極端な選択肢を避け、勇気をもってメッセージを送った。
この選挙における大義は健在であり、劇的な選挙を迫られた有権者は命懸けで、EU懐疑派に対抗するのだ。ルーマニアでは、中道右派で首都ブカレスト市長のニクソン・ダンスコフ氏が、世論調査で優位が伝えられている極右派候補に勝利した。
東欧委員会は、この結果に何かしら希望を見いだしたようだ。ハンガリーやスロバキアに続いて、EU懐疑派が台頭する恐れは強まっているが、今回の選挙で勇気ある決断を下した結果、急進的な変化は避けられた。
また、EU関連の調査では、英国との関係で安保・テロ対策や食品の輸出入手続きの簡素化が進展し、欧州における結束の強化へと向かっている。
一方、極右政党の台頭する中、ルーマニアでは「欧州防衛基金」へのアクセスが可能となる。まだまだ不安要素の残る国々は、欧州全体の防衛戦略を一環として見る必要がある。
日は過ぎ去るが、EU諸国における合意形成がますます求められ、国境を越える連携が新たな流れを作り出すのか、今後の展開に注目したい。また、国際的なドナーからの支援が増加すれば、地域の安定にもつながることが期待されている。
最後に、これらの選挙結果が次の月の大臣会合や重要な選挙を通じてどのように影響を与えるかが、一つの焦点になるだろう。もはや無視できない新たな情勢が生まれつつある。