「こんな山にICが作ったの…?」 まもなく全通「100キロ信号なし無料バイパス」の新ICが秘境感たっぷり…「この山トンネル通すんですよ」

2024-11-14

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愛知県三河地域を通り抜ける国道23号バイパス「名豊道路」。その最寄の開通区間には途中ICがひとつ設けられます。「こんな山なの…?」との声も漏れた立地ですが、実は今後大きく変わりそうです。

設置予定の途中ICが、「山超える…」

愛知県の三河地域を担う72.7kmのバイパス、国道23号「名豊道路」がまもなく全線開通を迎えます。その最後の設置区間である「豊川バイパス」II期9.1km(豊川IC-豊橋IC)が、2024年11月7日に報道陣へ公開されました。

その中で「こんな山にICが…」「どんな必要?」との声が一様に漏れたのが、今回の開通区間で唯一の途中ICである「御津金野(みとかな)」ICです。

御津金野ICは愛知県豊川市に所在。この区間には並行して、海側に東海道本線や国道23号の現道が、さらに山側には名鉄本線や国道1号、東名高速が通っていますが、ICはその中間、御津川流域の山間部に位置しています。

IC周辺は西、北、南に山が立ち並び、豊川市街へアクセスする道があまりなく(北西へ向ける三河高所スカイラインは長期通行止め)、既存の鉄道や国道、高速道ともほぼ直結していないため、実際に必要なのか疑問の声が上がっています。

御津金野ICの前後は、ゴルフ場の斜面を一部借り、大規模な切土区間で連絡道を通しています。御津川の北側からICまで、県がアクセス道を設置しているものの、それはゴルフ場の斜面に阻まれた行き止まりです。「ICの背地があまりにも険しい」との声が誰の目にも明らかです。

ただ、周りは今後、大きく変わる予定です。

まず、名豊道路に並行して、一段低い位置に別の道路が設置中です。これは、前出した御津川北側からICまで、県がアクセス道路を設置しているものですが、それこそゴルフ場の山に閃かれた行き止まりです。「山越しにトンネルを通して、ここが“接点”になる予定です」と、国土交通省の担当者が教えてくれました。

これは都市計画に関する重要なプロジェクトで、住民の期待を集めている様子です。また、完全新設の道路によって地域の活性化が図られ、今後の発展が期待されています。若者を中心に新たな交通の流通が生まれることで、利便性が高まると見込まれており、2024年度から始まるこの事業は一層の注目を集めています。

しかし、御津金野IC周辺の山も、アクセスが一新されることになります。今後、全通となる名豊道路の恩恵を受けられない地域もあるため、今後の影響については議論の余地が残されているでしょう。

周りは現在、大きく変わる予定です。まだまだ多くの課題が残る中で、このIC周辺の開発がどのような展開を見せるかに、地域の人々の目が集まり続けています。