健康

キシリトールは虫歯予防に効果的だが……心筋梗塞(どうぞふ)や腎疾患のリスクを高める

2024-12-31

著者: 陽斗

最新の研究によると、キシリトールを含む食品の摂取量が多いことが心筋梗塞や腎疾患などの主要な心血管疾患の発生リスクを高める可能性があることが分かりました。この研究は、ミシガン州クリニクランド研究所や、ラーナー研究所のStanley Hazen博士らによって行われました。

3,000人以上の患者を対象に行った分析によると、高いキシリトール含有量が3年間の心筋梗塞の発生リスクと関連していることが示されました。詳細は「European Heart Journal」に6月6日付で発表されました。

キシリトールは通常、砂糖と同程度の甘さを持ちながら、砂糖よりも低カロリーであることから、多くの食品に使われており、最近10年間に加工作品での使用が急増しています。Hazen博士によると、アメリカではキシリトールの使用が増加しており、その健康への影響が懸念されています。

今回の研究では、心筋梗塞のリスクを評価するために、1,157人の参加者から採取した血液サンプルを用いて非標準的メタボロミクスを行い、キシリトールと心筋梗塞の関連性が調査されました。その結果、頻繁に摂取することがリスクを高める可能性がありました。

特に、選択的心機能評価を受けた472人からのデータでは、キシリトールの摂取が心筋梗塞のリスクにどう影響するかがさらに明確に示されており、特定のグループではリスクの低下が見られる一方、全体としては摂取量の多いグループはリスクが高いことが判明しました。

「キシリトールを取り入れることには注意が必要です」とHazen博士は警告します。過去の研究と同様に、本研究からも、消費量の見直しが勧められています。特に肥満や糖尿病のような状態の患者にとっては、食品選択が重要です。

「私たちの研究は、この度発表したものだけでなく、今後の研究でも基礎となるでしょう。キシリトールを含む食品の摂取に関しては、さらなる調査が必要です」と述べております。今後の健康への影響を見極めるためにも、研究が進められることが期待されます。

(HealthDay News 2024年6月6日)