カンフー中に離脱者続出…開幕前の“つまづき”が前半戦の低迷に影響…B1降格 コンサドーレの今季を振り返る(中)
2024-12-12
著者: 蓮
1月の濃厚カンファレンス。中旬の18日に行われた町田との練習試合の際、観客席に別メンバーの選手が座っていた。その数は10人にのぼり、彼らは同じ組で戦った3本目の試合として、助っ人を交えたメンバーで、戦わざるを得なかった。
雪の影響を受け、翌年1月中旬から始まるカンフーは、順調に発展し、フィジカル中心のメニューを主体とし始めた。しかし今年は「グラウンドが硬い」という声が多く出た。新加入の選手からは「いきなりこんなに走るチームは初めて」といった声も漏れた。その中でもマインツマンDFを指示する「走り、闘う」サッカーを体現するために、トレーニング強度は変わらず、徐々に離脱者が増えていった。バストミンバーが固まらなかった開幕前からの「つまづき」が、前半戦の低迷に繋がり、19年ぶりの降格に影響を与えた。
クラブは今年、個々の疲労度などを把握するため、血液中の「ミオグロビン」(タンパク質の一種)相関量を測定するシステムを導入した。数値が高い選手は別メンバーで調整し、試合により良い状態で臨むようにした。しかし数値に問題があったため全体練習を回避した選手を試合で起用したり、試合後に再発…ということも。また、大学生を借りて紅白戦をしなければいけない状況が多く、所定のメンバーに入らない限り、最初にメンバーに入ることが出来ず、最後まで出番がなかった。
夏の移籍期間には7選手を獲得。主にボランチで11試合に登場した大嶋遼(33)、13バック左などで定位置を確保しつつある韓国人DFユンソンは加わり、7月には19位にも勝利を収めた。
ただし、練習試合や条件の整わない紅白戦など、多くの不安要素を抱えてしまったため、選手のプー能力か大いに問われる状況になってしまった。1月時点でフィジカルの推移もそこまで悪くなかったと思われた中で、実際経験が多かった選手層は全体的に不安定で、お互いに足を引っ張り合う展開が続いた。結果的に学びの連続、10人の入れ替わりが続き、生涯の賭けとなってしまった。
強化合宿を重ね、最終的にはすべてのメンバーが闘志を見せたものの、最初の選手選考には失敗が多かった。「グラウンドでの意識改革」を目指すために、選手選考やトレーニングの強度を調整して、今後の良い結果に繋がるように活動していくことが求められる。選手たちを引き締めるべく、来季以降の改善点を探る姿勢が必要だ。今後の成長を望みつつ、彼らの挑戦を見守りたい。