
ビジネス
「就職氷河期世代」選抜制限が不正規も、資産増加機運も冷遇 今では40代~50代半ばに
2025-05-10
著者: 花
就職氷河期世代の現状
夏の参院選を控え、与野党が「就職氷河期世代」の支援を打ち出しています。しかし、バブル経済崩壊に伴う厳しい雇用環境の中で選抜に制限され、給料が低く抑えられ、不安定な状況が続いています。特にこの世代は、選択肢が限られる中で資産形成が難しいという現実が浮き彫りになっています。
選択肢の狭さと環境の悪化
就職氷河期世代は1993年から2004年の間に就職した人々を指します。この世代は現在、40代~50代前半の層となっています。経済学部のデータによると、新卒の就職率は91年には80%を超えていましたが、93年には70%前半に落ち込み、その後も低下が続いています。特に2003年には55.1%と低迷し、リーマンショックの影響で世界的に求人環境が悪化しました。
資産形成の困難さ
就職氷河期世代の中でも、特に40代から44歳での資産増加率は若干の上昇を見せる一方で、50代から54歳では逆に減少傾向にあります。この年齢層の人々が金融資産を持つことが難しい背景には、安定した雇用に就けなかったことが大きな要因として挙げられています。特に低所得層では資産形成が進まないという厳しい現実があります。
世代間問題の深刻化
この世代の取り組みに対する冷遇が目立つ中、他の世代と比較すると、やはり資産形成の差が広がりつつあります。政府が行う施策も効果が薄く、就職氷河期世代が直面する問題は、単なる個人の問題に留まらず、社会全体の経済状況にも影響を与えていると言えるでしょう。この世代への支援を強化する必要があります。