アメリカの大手物流企業UPSが、2023年に12万人の従業員から2万人を削減する計画を明らかにしました。これは、アマゾン向けの配送需要が減少する中での大胆な決定です。

UPSは、最大手の顧客からの出荷量が減少していることを受けて、サービス拠点数を減少させる方針を示しました。また、同社は「最も大きな顧客からの出荷量が減少している」とのこと。これにより、従業員数を見直し、一部の施設の閉鎖も検討されています。

2023年の第1四半期には、配送量が前年同期比で下回る見通しで、利益率向上を図る必要性が高まっています。UPSは、経営の効率化を進めるため、特にアマゾンからの依存度を減少させ、収益構造を改善する狙いがあります。

同社の発表によれば、今年度の売上高は890億ドル（約12兆円）を見込んでおり、業績改善への懸念が広がる中でのこのリストラ策となります。また、業績見通しでは、運営利益率10.8%とする目標も掲げています。

業界全体が不安定な状況にある中で、UPSのリストラ計画は他の物流企業にも影響を及ぼす可能性があります。アマゾンとの関係性再考や、配送効率を向上させるための施策が求められる中、UPSがどのように市場での競争力を維持するのか、注目が集まります。